医療機関様 新人向けレジリエンス研修・最終回(2026年5月28日|東京都)

2026年5月28日、医療機関様での新人向けレジリエンス研修を実施しました。

この春から複数回にわたって実施してきた一連の研修も、今回が最終日となりました。

テーマは【レジリエンス実践トレーニング】。

困難や逆境に直面した時の精神的な回復力であるレジリエンスについて、感情への気づきや物事の捉え方、自己効力感、長所、周囲のサポートなど、日常の中で実践できる形でお伝えしてきました。

今回は前回のアンケート結果や、研修を一緒に支えてくださっているサポートメンバーとの振り返りを踏まえて、いくつか内容や進め方を変えて臨みました。

結果としてアンケートの反応も非常に良くなり、改めて【一回一回の反応を見ながら研修を改善していくこと】の大切さを感じた最終回となりました。

目次

1. 最終回に向けた事前準備

今回の準備では、まず前回の研修について振り返るところから始めました。

前回は、サポートメンバーから見ても内容そのものは非常に良かったという評価をいただいていました。

一方で、アンケートを見ると、「実践できそうか」という項目について、普段の研修と比べると少し控えめな反応も見られました。

そこで、

【内容は良かったのに、なぜ実践につながりそうという感覚が十分に高まらなかったのか】

ということを、サポートメンバーと一緒に考えました。

明確に原因を一つに絞れるわけではありませんでしたが、前回変更した部分を一つずつ振り返り、今回の進め方を考えていきました。

2. 席替えをやめ、参加者の状態を尊重する

一つ見直したのが、研修の最初に行っていた席替えです。

前回は、参加者同士に少しお互いを牽制し合うような雰囲気があるのではないかという仮説から、普段話している人とは違う人とも話してもらえるよう、早い段階で席を移動してもらいました。

意図としては、違う人と話すことで、かえって自分のことを話しやすくなるのではないかというものでした。

ただ、振り返ってみると、

「せっかく仲の良い人と一緒に座ったのに、急に席を動かされた」

というような感覚があった可能性もあります。

こちらにはこちらの意図がありますが、参加者からすると、自分たちの意思を尊重されていないように感じることもあるかもしれません。

そこで今回は、最初から席替えを行うことはやめました。

良かれと思って行った工夫であっても、実際にどう受け取られたのかは別の話です。

一度実施してみたからこそ、こうした可能性に気づけたことも今回の学びでした。

3. 自己効力感をより実践しやすく伝える

もう一つ大きく見直したのが【自己効力感】についての伝え方です。

自己効力感は、

「私にはできる」
「きっとできる」
「私なら大丈夫」

と思えるような、自分自身の可能性に対する認知です。

研修では、自己効力感を高めるための方法として、

  • 実際に行い、成功体験を持つ
  • うまくいっている人をお手本にする
  • 周囲から励ましを受ける
  • 高揚感をつくる

という4つの方法を扱っています。

前回のアンケートでは、この自己効力感について「もっと知りたかった」という声が比較的多くありました。

また、自分自身の振り返りとしても、4つ目の【高揚感】について少し複雑に説明しすぎたところがあったと感じていました。

そこで今回は、もっとシンプルに、

【自分が「なんだかやれそう」と思えるような、ワクワクした心と体の状態をつくる】

という形で説明しました。

例えば、体調が悪く、お腹が痛いような状態では、「よし、やれそう」と思うことはなかなか難しいものです。

だからこそ、まず体の健康を整えておくことも大切です。

心の面でも、

  • 好きな色のものを身につける
  • お気に入りのヘアゴムを使う
  • 好きなハンカチを持つ
  • 好きな音楽を聴く

といった、本当に小さなことで構いません。

自分自身が少しワクワクしたり、前向きになれたりする状態を意識してつくっていく。

そうしたことも、自分の「やれそう」という感覚につながっていくという形でお伝えしました。

今回は特に、理論として分かるだけではなく、

【では、自分の日常ではどうすればいいのか】

まで考えてもらえるよう、実践につながる部分を増やすことを意識しました。

4. 5月後半だからこそ見えてきた「自信」の大切さ

今回までの研修を通して、4月に行っていた研修と、5月中旬以降に行う研修では、参加者の状態がやはり違うのだと感じました。

4月の段階では、まだ仕事そのものを十分に経験していない方も多くいます。

一方、5月の後半になると、実際の仕事を経験し始めています。

うまくいったこともあれば、思うようにできなかったこともある。

周囲と自分を比べることもあれば、自信を失うような経験も少しずつ増えてくる時期なのかもしれません。

今回、自己効力感について「もっと知りたい」という声が多かったことも、その裏側には【少し自信を失い始めている】という状態があった可能性もあるのではないかと感じました。

アンケートの中には、

「最近、自分はこの仕事に向いていないかもしれないと思っていた」

という趣旨の声もありました。

その言葉を読んで、この時期にレジリエンスをお伝えする意味を改めて感じました。

研修資料では、レジリエンスを高めるための7つのステップとして、

  • ネガティブな状態から抜け出す
  • 自分の思い込みを知る
  • 自信をつける
  • 長所を活かす
  • サポーターをつくる
  • 出来事に意味を見いだす
  • 感謝の力を活かす

といった内容を扱っています。

中でも、この時期には【自信をつける】という部分が、より重要な意味を持つのかもしれません。

今回の研修が、少しでも自分自身を立て直したり、目の前の出来事を乗り越えたりするためのヒントになっていれば嬉しく思います。

5. 参加者の反応から学んだこと

今回、進め方や説明を調整した結果、アンケートの結果も非常に良いものとなりました。

もちろん、何がどこまで影響したのかを正確に切り分けることはできません。

ただ、前回の結果をそのままにせず、

「何が起きたのだろう」
「次はどうしてみようか」

と仲間と一緒に振り返り、その内容を次の研修に反映できたことは、とても良かったと思います。

研修をつくる時には、自分一人で考えているだけでは見えないことがあります。

サポートしてくれている仲間から見た印象。

参加者の反応。

そしてアンケートに書かれた一つひとつの言葉。

そうしたものをしっかり受け取りながら、次の研修へとつなげていく。

今回も、その大切さを改めて学ばせていただきました。

6. 講師としての振り返り

今回で、この春から続いてきた一連のレジリエンス研修が一区切りとなりました。

毎年この研修を担当させていただけることは、本当に貴重な機会だと感じています。

同じテーマ、同じ資料であっても、参加する皆さんの状態は毎回違います。

4月と5月でも違う。

同じ5月でも、その日の会場の空気によって違う。

そして、こちらが良いと思って加えた工夫が、必ずしもそのまま参加者にとって良いものになるとは限りません。

だからこそ、毎回の反応を見ながら変えていくことが大切なのだと思います。

また、個人的には、この2か月の間に複数回の研修をしっかり実施できたことにも安堵しています。

少し前に鼻の手術を受けましたが、その目的の一つは鼻呼吸をしやすくし、喉の調子や回復力を良くすることでした。

実際に今回の一連の研修を終えてみて、喉の状態が非常に良くなっていることを感じました。

講師として話す仕事を続けていくためにも、自分自身の体を整えることは大切です。

そういう意味でも、手術をして良かったと改めて感じることができました。

研修でお伝えしているレジリエンスと同じように、自分自身も心と体を整えながら、より良い状態で皆さんの前に立ち続けたいと思います。

7. 主催者・参加者への感謝

毎年このレジリエンス研修を実施する機会をいただけていることに、改めて感謝しています。

研修をアレンジしてくださった皆様。

そして、「新人の皆さんにこの内容を届けたい」と考え、研修を続けてくださっている主催者の皆様。

また、一緒に研修を支え、毎回の振り返りにも付き合ってくださったサポートメンバーの皆様。

本当にありがとうございました。

そして何より、この春の一連の研修に一生懸命参加してくださったすべての皆様に、心より感謝しています。

今回お伝えした内容が、これから仕事を続けていく中で、少し苦しい時や自信を失いそうになった時に思い出せるものになっていれば嬉しく思います。

皆様がより健康に、そしてレジリエンスを高めながら、それぞれの場所で長く活躍されることを心から願っています。

参加者の皆様、そして研修を支えてくださったすべての皆様、本当にありがとうございました。

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この記事を書いた人

株式会社タニタの創業ファミリー。
同社の営業・新規事業・新会社立ち上げ、海外における役員経験を経て独立。株式会社タニタ前代表取締役社長の最も近くで、その経営学を学び、赤字企業だったタニタを成長させた「タニタの成功法則」を受け継いできた。

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