製薬会社様 リーダー研修・第4回(2026年7月22日|茨城県)

2026年7月22日、茨城県にて製薬会社様のリーダー研修・第4回を実施しました。

今回は、前回までに扱ってきたフィードバックやコミュニケーションをさらに実践的な形で深めるとともに、後半では「人を育てる」というテーマについて、実際の職場のメンバーを思い浮かべながら考えていただきました。

私自身にとっても、これまでとは少し違った【デモ形式でのやり取り】にチャレンジした回でした。

実際に参加者の方とのやり取りを皆さんの前で行いながら、「人の話を聞くとはどういうことなのか」をできるだけ具体的に伝えていく。

やってみたからこそ見えてきた課題も多く、次回につながる学びの多い研修となりました。

目次

1. デモ形式へのチャレンジ

今回の研修では、前回までに扱ってきたリーダーシップ、メンバーシップ、フィードバックについて振り返った上で、参加者の皆さんが実際に行ってきたフィードバックの実践を題材に進めていきました。

その中で今回チャレンジしたのが、私自身が参加者の方と実際にやり取りをし、その様子を皆さんに見ていただくデモ形式です。

これまで説明やワークを通してお伝えすることは多くありましたが、自分自身がその場で相手の話を聞きながら進める様子を見せるというのは、また違った難しさがあります。

そのため、当日も移動中まで、

「どのように進めれば伝わるだろうか」

「自分が何を考えながら聞いているのかを、どう言葉にすればいいだろうか」

と考えながら準備をしていました。

研修の序盤では、自己開示についても触れました。

単に愚痴や怒りを相手にぶつけることと、自分自身について振り返りながら伝える自己開示とは違う。

私自身は、その違いを【矢印がどちらに向いているのか】という形でお伝えしました。

相手への批判だけではなく、

「自分は何を感じているのか」

「自分はどう考えているのか」

というように、自分自身にも矢印が向いていることが、自己開示を考える一つのポイントになるのではないかというお話です。

その後、実際のデモへと進んでいきました。

2. 「聞くこと」を実際のやり取りから伝える

最初はなかなか挙手が出にくかったため、お話しいただけそうな方にこちらからお願いし、実際のやり取りを始めました。

今回意識したのは、ただ会話を見てもらうだけではなく、

「今、自分はこういうことを考えながら聞いています」

ということも途中で補足することでした。

相手のどの言葉が気になったのか。

なぜ、そこでもう少し話を聞こうと思ったのか。

どのようなことを考えて質問をしているのか。

普段、自分自身が無意識に行っていることを、できるだけ言葉にしながら進めてみました。

一人目に続き、二人目の方にもご協力いただき、異なるやり取りを皆さんに見ていただくことができました。

実際にやってみると、自分自身も手探りの部分がありました。

一方で、今回初めてこうしたデモ形式にチャレンジできたことは、非常に良かったと思っています。

説明だけでは伝えにくい部分を、実際のやり取りを通じて伝えていく。

今後さらに磨いていきたい方法の一つになりました。

3. 3人一組の振り返りから見えた課題

デモの後は、3人一組になって、前回から取り組んできたフィードバックの実践について振り返っていただきました。

話す人、聞く人、フィードバックする人と役割を持ちながら進めていく形です。

このパートについては、私自身にも大きな学びがありました。

特に感じたのが、【しっかり聞く】ということを、さらに具体的に言語化する必要があるということです。

コーチングなどを経験してきた自分にとっては、相手の言葉を聞きながら、

「ここをもう少し聞いてみよう」

「今は少し待った方がいい」

「この言葉には何かありそうだ」

といったことを、ある程度無意識に行っている部分があります。

しかし、それを経験のない方に「相手の話をしっかり聞きましょう」とだけ伝えても、具体的に何をすればよいのかは分かりにくい。

自分が、

  • 何を見ているのか
  • 何を聞いているのか
  • どんな言葉に反応しているのか
  • どのタイミングで質問をしているのか

といったことを、もう少し細かく言葉にしておく必要があると感じました。

また、参加者同士のやり取りを見ながら、どの段階で声をかけるのか、どこまで任せるのかという判断についても、まだ自分自身の基準を磨いていく余地があります。

ここは今回実際にやってみたからこそ見えてきた、大きな学びでした。

4. VAKで相手のコミュニケーションを観察する

後半では、コミュニケーションを考える一つのヒントとして、視覚・聴覚・身体感覚というVAKを扱いました。

相手が、

  • 何を見ているのか
  • 何を聞いているのか
  • 何を感じているのか
  • どのような言葉や仕草を使っているのか

といったところを観察しながら、その人に伝わりやすいコミュニケーションを考えていきます。

例えば、視覚的な表現を多く使う人であれば、

「どんなイメージを持っていますか?」

「今、見えているものは何ですか?」

といった聞き方ができます。

言葉や考えを中心に表現する方であれば、

「どんなふうに考えていますか?」

「今、思っていることは何ですか?」

と聞いてみる。

身体感覚を多く使う方であれば、

「今、どんな感じですか?」

「あなたの中で何が起こっていますか?」

といったように、相手の感覚に寄り添いながら言葉を待ってみる。

今回は、実際に3人組で話しながら、お互いがどのような表現を使っているのかを観察していただきました。

このパートは、サポートメンバーの皆さんのお力もあり、かなり盛り上がったように感じています。

少し頭を使う内容が続いた後だったこともあり、ここでは場の雰囲気を変え、楽しみながら自分や他者の違いに興味を持ってもらいたいという意図もありました。

「自分はどの傾向が強いのだろう」

「この人はこういう表現をよく使うな」

と、気軽に観察していただける流れになったのは良かったと思います。

5. 実際のメンバーを想定して「人を育てる」

後半のもう一つの大きなテーマが【人を育てる】ことでした。

今回は、単に部下育成について理論を学ぶだけではなく、実際の自分の部署のメンバーを思い浮かべながら考えていただきました。

まずは、

【今、誰を育てるのか】

を考えるところからスタートしました。

長期的にはさまざまな人を育てていく必要がありますが、その中でも「今、自分が特に育成に関わるとしたら誰なのか」を具体的に考えていただきます。

さらに、

  • その人にどのような経験をしてもらうのか
  • どのくらいの挑戦をしてもらうのか
  • 育成に誰を関わらせるのか

といったところまで落とし込んでいきました。

その際に扱った一つの考え方が、「快適空間」「挑戦空間」「混乱空間」という3つの心理的空間です。

本人にとって簡単すぎる仕事だけでは、なかなか成長にはつながりません。

一方で、難しすぎる仕事では、挑戦というより混乱になってしまいます。

少し背伸びが必要で、

「できるかどうか多少不安はあるけれど、やってみたい」

と思えるような【挑戦空間】をどのようにつくるのか。

そこを考えていただきました。

また、部下育成について、

  • 業務や目標について本人が納得できるようにする
  • 背伸びや挑戦を含む業務経験を与える
  • 仕事の進捗を見ながら、振り返りを促す

という流れでも整理しました。

そして最後には、実際のメンバーをマッピングしながら、「誰を、どのように育てるのか」という具体的なプランを考えていただきました。

今回、自分から提案して組み込んだ「人を育てる」という内容でしたが、実際の職場のメンバーを対象に考えていただいたことで、かなり現実的なワークになったように感じています。

研修の中だけで終わるのではなく、翌日からの現場につながる内容にできたことは、今回良かった点の一つでした。

6. 今回の研修から見えてきた改善点

今回を振り返って、良かったことの一つは、やはり初めてデモ形式のやり取りにチャレンジできたことです。

自分自身が参加者の方の話を実際に聞き、その時に何を考えているのかも含めて伝えていく。

これは、今後の研修でもさらに活用していける可能性を感じました。

一方で、そのためには【自分が普段無意識に行っていることを、もっと言葉にしておく】必要があります。

「聞く」

「観察する」

「問いかける」

という一つひとつの行為について、自分自身が何を見て、どう判断しているのかを整理しておく。

これは次回までにさらに深めていきたいポイントです。

もう一つ、これから意識していきたいのが【他者の観察と言語化】です。

これまでも、他の方がデモをしている場面や、参加者の皆さんが話している様子を見ることはありました。

ただ、どこか漠然と見て終わってしまっていたところもあったように思います。

これからは、

「今日はこの人がこう見えた」

「このやり取りのここが印象に残った」

「この場面で少し変化があったように感じた」

というように、自分が観察したことを意識して言葉にしていきたいと思います。

そして、サポートしてくださっている方ともそれを共有し、

「自分にはこう見えたけれど、他の人にはどう見えたのか」

を確認していく。

そうすることで、自分一人の見方だけではなく、少しずつ人を見る視点を広げていけるのではないかと思っています。

今回のように新しい方法を実際に試してみることで、次に何を磨けばいいのかも見えてきます。

今回得られた気づきを、次回の研修につなげていきたいと思います。

7. 主催者・参加者への感謝

今回も、研修の場をつくってくださった主催者の皆様、そして一緒に場を支えてくださったサポートメンバーの皆様、本当にありがとうございました。

特に今回は、自分にとって初めてのデモ形式へのチャレンジもありましたが、実際のやり取りに協力してくださった方々をはじめ、参加者の皆さんが一つひとつのワークに取り組んでくださったことで、貴重な学びのある時間にすることができました。

また、後半の部下育成についても、実際の職場のメンバーを思い浮かべながら、「誰を、どのように育てていくのか」を具体的に考えていただきました。

皆さんが現場で実践してくださることによって、研修の内容もさらに意味のあるものになっていくと思います。

今回見えてきた課題や改善点も次回につなげながら、残りの研修が皆さんの日常や成長に少しでも役立つ時間になるよう、さらに工夫していきたいと思います。

今回も貴重な機会をいただき、本当にありがとうございました。

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この記事を書いた人

株式会社タニタの創業ファミリー。
同社の営業・新規事業・新会社立ち上げ、海外における役員経験を経て独立。株式会社タニタ前代表取締役社長の最も近くで、その経営学を学び、赤字企業だったタニタを成長させた「タニタの成功法則」を受け継いできた。

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