製薬会社様 リーダー研修・第5回(2026年8月19日|茨城県)

2026年8月19日、茨城県にて製薬会社様のリーダー研修・第5回を実施しました。
今回は、これまでの研修で感じていた課題を踏まえながら、改めて「どうすれば、研修で学んだことを実際の行動につなげてもらえるのか」を強く意識して臨んだ回でした。
これまでの私は、参加者の皆さんに抵抗感が生まれないよう、「こんな方法もあります」「こういう考え方もあります」と、できるだけ押しつけない伝え方を大切にしてきました。
ただ今回は、そこからもう一歩踏み込み、
【学んだことを、実際にやってみるところまでつなげる】
ということを意識しました。
結果として、参加者同士で学んだことを伝え合ったり、これからのチャレンジに対して「協力するよ」という言葉が自然に生まれたりと、私自身にとっても非常に印象に残る研修となりました。
1. 今回の研修に向けて意識したこと
今回の研修に向けては、これまでの振り返りを踏まえ、まず自分自身が良い状態で当日を迎えることを意識しました。
前日から研修に集中できる時間を確保し、資料についても、ただ確認するだけではなく、
「ここはどうすれば、もっと参加者の皆さんに伝わるだろうか」
「このワークを、どうすれば実際の行動につなげられるだろうか」
と考えながら、改めて内容を見直しました。
もう一つ、自分自身の中で大きかったのが、講師としてどのような存在になりたいのかを、改めて考えていたことです。
最近は【世界一の講師を目指す】という、かなり大きな目標を自分の中に置いています。
もちろん、簡単に到達できるようなものではありません。
ただ、そう考えることで、
「もっとできることはないか」
「今までと同じやり方だけでいいのか」
と、自分自身への問いが変わってきました。
今回も、その意識が研修の内容や関わり方をもう一段深めることにつながったように思います。
2. 「実践してもらう」ところまで踏み込む
今回、特に意識したのが、参加者の皆さんへの関わり方でした。
これまでの私は、できるだけ抵抗を起こさないように、
「こういうやり方もあります」
「こんな方法も考えられます」
と、選択肢を提示するスタイルを大切にしてきました。
もちろん、それ自体はこれからも大事にしたいと思っています。
ただ、それだけでは、研修で「分かった」と思っても、実際の行動までは変わらないことがあります。
そこで今回は、もう一歩、あるいは二歩踏み込んで、
【では、実際にどうするのか】
【次に何をやってみるのか】
というところまで考えていただくことを意識しました。
例えば、課題を考える際にも、「今困っていること」だけを探すのではなく、
「今の状態でも特に困ってはいない。でも、もっと良くできることはないか」
という視点を加えました。
現状と目標との差から見つかる「見えている問題」だけではなく、
- もっと高められること
- 未来に向けた伸びしろ
- さらなる成長の可能性
といった【見えていない問題】にも目を向けてもらう形です。
製造業の皆さんにイメージしていただきやすいよう、世界的な製造企業が改善や成長を続けている事例なども交えながら、
「現状維持で十分だとしたら、そこで終わるのか」
「半年後、もっと良い状態にするとしたら、何を変えられるのか」
と考えていただきました。
3. 振り返りを深める3つの役割
前半では、前回取り組んだ部下育成や、自分自身の成長について振り返る時間を設けました。
今回は3人一組になり、
- 話す人
- 振り返りを支援する人
- 観察してフィードバックする人
という3つの役割を交代しながら進めました。
ここでも、単に「話してください」「聞いてください」だけではなく、それぞれの役割で何をしてほしいのかを、これまで以上に具体的に伝えました。
話す人には、起こった出来事だけではなく、
「そのとき、自分は何を考えていたのか」
「どんな感情だったのか」
「自分は何をしたのか」
まで振り返ってもらう。
振り返りを支援する人には、
- 「具体的には?」
- 「なぜ?」「どうして?」
- 「他には?」
といった問いを使いながら、抽象的な言葉だけで終わらせず、具体的な出来事まで降りていってもらう。
さらに観察・フィードバック役には、
【良かった関わりを具体的に伝え、さらに成長するためのストレッチポイントを一つ見つける】
ということをお願いしました。
「良かったです」だけではなく、
「この場面で、この質問をしたことで、相手の話が具体的になっていた」
というように、具体的な行動を伝える。
さらに、
「ここでもう一つ質問できていたら、もっと深まったかもしれない」
というところまで伝えていただきました。
少しハードルを上げた設計ではありましたが、今回はそこまで求めることに意味があると考えました。
4. 「見えていない問題」を探す
後半では【自分の課題を見つける】ことをテーマに進めました。
課題というと、どうしても、
「困っていること」
「うまくいっていないこと」
「今、滞っていること」
を思い浮かべがちです。
もちろん、それらを解決することは重要です。
ただ今回は、それに加えて、
【今は大きく困っていなくても、もっと良くできることはないか】
という視点を持っていただきました。
例えば、
- 今までの知識や資料を、誰でも使える形にできないか
- リーダーが不在でも、メンバーが自分たちで動ける状態をつくれないか
- 部署を超えた情報交換を増やせないか
- 品質を守りながら、もっと効率的にできることはないか
といったように、未来に向けた伸びしろを探していきます。
そのために、
「半年後、今の仕事がもっと良くなっているとしたら、何が変わっていますか?」
「今、特に困ってはいないけれど、もっとこうだったらいいと思うことはありませんか?」
「自分やベテランのメンバーがいなくても回る状態にするとしたら、何を変えますか?」
といった問いも使いました。
最終的には、それぞれが考えた課題を書き出し、整理した上で、グループの中で共有し、互いにアドバイスをしていただきました。
ここでも、「課題を見つけて終わり」ではなく、その先の実践につながるところまで持っていくことを意識しました。
5. 参加者同士で学びが広がった瞬間
今回、とても嬉しかった場面の一つが、参加者同士のやり取りの中にありました。
研修では、フィードバックについて、
「良かったです」と伝えるだけではなく、
【どの場面の、どのような行動が良かったのかを具体的に伝える】
ことが大切だと説明していました。
すると実習中、ある参加者の方が、別の参加者に対して、
「フィードバックは、ただ良かったと言うだけではなくて、どこがどう良かったのかを伝えるんですよ」
という趣旨のことを、ご自身の言葉で伝えてくださっていました。
私が説明したことを、参加者の方が理解し、それを今度は別の参加者に伝えている。
この姿を見られたことは、とても嬉しい出来事でした。
研修では、どうしても「講師が参加者に教える」という関係になりがちです。
でも、本当に残したいものは、講師がいなくなった後でも、
【自分たちで学び合える関係】
なのではないかと思っています。
今回、その兆しを実際の場で見ることができました。
6. 「協力するよ」という言葉が生まれた
そして今回、もう一つ非常に印象に残った出来事がありました。
ある参加者の方が、これからチャレンジしてみたいことについて話していました。
それを聞いた別の方が、
「それは結構難しいよね」
という話をされたそうです。
普通であれば、そこで会話が終わっても不思議ではありません。
ところが、その方は続けて、
「でも、できるかどうか分からないけれど、僕も協力するよ」
と伝えてくださいました。
さらに、もう一人聞いていた方も、
「自分もできるか分からないけれど、協力する」
と話してくださったそうです。
この話を聞いた時、本当に素晴らしいことだと思いました。
難しいチャレンジに対して、
「それは無理じゃないか」
で終わるのではなく、
「難しいかもしれない。でも、一緒にやってみよう」
と言ってくれる仲間がいる。
これは、今回の研修を通じて生まれたものの中でも、私にとって非常に大きな出来事でした。
研修の内容そのものを学んでいただくことはもちろん大切です。
ただ、それ以上に、研修が終わった後もお互いに学び、助け合い、チャレンジを支え合える関係が残っていく。
今回、そのような場を参加者の皆さんやサポートメンバーと一緒につくれたことを、とても嬉しく思いました。
7. 講師としての振り返り
今回の研修を振り返ると、自分自身の関わり方を一段変えることができた回だったように思います。
これまでは、研修の中で「理解してもらうこと」「気づいてもらうこと」を大切にしてきました。
今回はそこからさらに、
【実際にどう使うのか】
【次に何をやるのか】
まで言葉にしてもらうことを強く意識しました。
そして、そのためには、講師側も少し踏み込む必要があるのだと思いました。
参加者の皆さんに嫌われないように、抵抗を起こさないようにすることだけが大切なのではなく、
「ここは、ぜひやってほしい」
「もう一歩、ここまで考えてみてほしい」
と伝えることも、成長に関わる上では必要なのだと思います。
今回、それを意識したことが、参加者同士でフィードバックを教え合ったり、互いのチャレンジに「協力する」と言い合ったりする姿につながったのだとしたら、とても嬉しいことです。
研修を通じて成長しているのは、参加者の皆さんだけではありません。
私自身も、皆さんとの関わりを通じて、講師として本当にたくさんのことを学ばせていただいていると感じます。
そして、この研修が終わった後にも、皆さんの中に【自分たちで学び合える関係性】が残っていく。
そこまでつくることができたら、本当に意味のある研修になるのだと思います。
今回の経験を、次回にもつなげていきたいと思います。
8. 主催者・参加者への感謝
今回も、研修の機会をつくってくださった主催者の皆様、そしていつも一緒に研修を支えてくださっているサポートメンバーの皆様、本当にありがとうございました。
そして、今回のワークにしっかりと向き合い、自分自身の経験や課題について話してくださった参加者の皆様にも、心から感謝しています。
参加者同士で学んだことを伝え合う姿や、誰かのチャレンジに対して「協力するよ」という言葉が自然に生まれたことは、私にとって本当に嬉しい出来事でした。
皆さんと一緒に、このような場をつくることができたことを、とても誇らしく思っています。
研修で学んだことを、それぞれの職場で実際に使っていただきながら、さらにお互いに学び合い、支え合う関係が広がっていけば嬉しく思います。
今回も素晴らしい時間を一緒につくっていただき、本当にありがとうございました。