タニタ製作所のカードカレンダー

1972年にタニタの前進である、株式会社タニタ製作所が作ったカレンダー。名刺サイズのものである。

この年に父である谷田大輔がアメリカから帰国しているので、これを作ったのは祖父であり創業者の谷田五八士と思われる。「良い製品で目標達成」という言葉は、とてもシンプルで、非常に興味深い。そして、裏面にある、「美と健康と豊かな生活を創造するタニタ」という理念にも考えさられるものがある。

この後、約10年後にタニタは赤字になる。そして、3事業あったものを整理し、「ヘルスメーター」を事業の中核に据えて、更には事業のコンセプトを「体重計」から「体重」とした事で、大きな飛躍となる「体脂肪計」が生まれてくる。ここの辺りが僕の講演の中心にくるのだが、最近少しお伝えしているのは、「理念」とか「ビジョン」についてだ。これが大切なのは当然だし、これを軸にして、ブレない経営というのがなされれば、きっと素晴らしい成功があるのだと思う。ただ、やはり完璧なビジョンや理念を持ってタニタ社も進んできた訳ではないということだ。

「誰かから教わるのではなく、自分達で試行錯誤してたどり着くと、仮にそれが失敗だったとしても、自分達ですぐに修正できる。」と父は言う。正しい・正しくないというのはとても難しい。時代が変われば変わってしまう事も多くある。そんな中で、信じるのは、結局は自分自身だ。自分自身を知る事。そのためには、たくさんの人達との関わりを大切にして、感謝して、意見を受け止める事(全てを受け入れるではない)が必要になる。自分自身を知って、そこから何をするのか? 自分自身も探求し、また講演で伝えていきたい。

 

良い製品で目標達成

良い製品で目標達成

美と健康と豊かな生活を創造するタニタ

美と健康と豊かな生活を創造するタニタ

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この記事を書いた人

株式会社タニタの創業ファミリー。
同社の営業・新規事業・新会社立ち上げ、海外における役員経験を経て独立。株式会社タニタ前代表取締役社長の最も近くで、その経営学を学び、赤字企業だったタニタを成長させた「タニタの成功法則」を受け継いできた。

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