製薬会社様 企業研修4回目(2025年9月17日 茨城)

目次

1.研修の振り返り

2025年9月17日、製薬会社様にて「伝え合えるチームづくり〜コミュニケーション実践編②〜」および「効果的に伝える力・適切に聞く力〜コミュニケーション実践編〜」を実施しました。
前半・後半それぞれ異なるグループ構成で、前半は中堅社員15名を対象に「部下育成とリフレクション」、後半は製剤・QA・技術・包装などの16名を対象に「伝える力と聞く力の実践」をテーマに行いました。

いずれのグループも、これまで3回にわたる研修を経てということもあり、“職場での実践と学びの振り返り”を中心に進めました。


2.前半チームの学びと展開

(テーマ:伝え合えるチームづくり〜コミュニケーション実践編②〜)

冒頭は、前回出したホームワークのリフレクションからスタート。
「どんな実践を行い、どのような変化があったか」をペアで話し合いました。
その際、以下の5つの観点を用いて、対話の深さを意識しました。

  1. コンフォートゾーン:どのゾーンで設定したか?
  2. VAK表現:視覚(V)・聴覚(A)・体感覚(K)のどの表現を多く使ったか?
  3. アウトカムモデル:懸念点・リスク・リソースを整理できたか?
  4. “if”の想像:もし〜だとしたら?と仮定して考えられたか?
  5. リフレクションの流れ:What/So What/Now Whatの3段階で振り返れたか?

こうしたフレームを通して、学びを抽象化し、再び現場に活かす思考法を体験しました。

特に印象的だったのは、「自分のリソース(人・時間・環境)」に改めて気づき、“うまくいった点を再現可能にする”姿勢が生まれていたことです。
最後は「自分にできること」「さらに工夫できること」を3つの質問で深掘りし、発表と共有で締めくくりました。


3.後半チームの学びと展開

(テーマ:効果的に伝える力・適切に聞く力〜コミュニケーション実践編〜)

後半チームでは、「フィードバック」と「観察力」を中心に体験的に学びました。

◆ 毛糸のワーク:目を閉じて図形をつくるチーム実習

7人1組で、リーダー2名だけが図形を見て、他のメンバーに口頭で伝えるワークを実施。
メンバーは目を閉じた状態で毛糸を動かし、図形を再現します。
リーダーは「触れずに」「言葉だけで」チームを導く必要があり、指示の伝え方・聞き方・相互理解の難しさをリアルに体験しました。

実習後には、以下の4つの観点でリフレクションを行いました。

  • 自分の学びや気づき
  • 自分の課題
  • 日常業務とのつながり
  • 仲間からの学び

続いて、3人一組でA(話す)・B(聞く)・C(メタパーソン)という役割を交代しながら、
お互いの対話を観察・フィードバックするセッションを実施しました。

4 .講師としての振り返りと工夫

  • 前半は「リフレクションの構造化」、後半は「観察とフィードバック」の実践という対照的な内容でしたが、
     共通して感じたのは、“自分の体験を言語化し、他者からの視点で気づきを広げる力”の重要性でした。
  • 毛糸のワークでは、リーダー役・メンバー役・メタパーソンそれぞれが異なる視点を体験し、
     「観察する」「伝える」「受け止める」という多層的な学びが生まれました。
  • 今後は、フィードバックを日常のコミュニケーションに自然に取り入れるために、
     “小さな気づきを共有する文化づくり”をテーマに発展させていきたいと感じました。

6.主催者・参加者への感謝

今回も準備から当日の運営までサポートいただいたご担当者の皆さま、そして最後まで前向きに取り組んでくださった参加者の皆さまに、心より感謝申し上げます。
回を重ねるごとにチームとしての一体感が深まり、研修全体を通じて“伝え合える職場文化の芽生え”を感じることができました。

次回以降も、現場での実践を通じてさらに深い学びが続くことを願っています。

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この記事を書いた人

株式会社タニタの創業ファミリー。
同社の営業・新規事業・新会社立ち上げ、海外における役員経験を経て独立。株式会社タニタ前代表取締役社長の最も近くで、その経営学を学び、赤字企業だったタニタを成長させた「タニタの成功法則」を受け継いできた。

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