製薬会社様 リーダー研修・第3回(2025年6月27日 茨城県)

目次

1. 研修の振り返り

2025年6月27日、茨城県の工場にて、製薬会社様リーダー研修の第3回を実施しました。
全6回シリーズのうちの初期段階にあたる今回は、「コミュニケーションの基礎 〜組織を活性化するために〜」をテーマに実施しました。

冒頭では、前回の課題(HW)で取り組んだ内容を振り返り、職場での実践を報告し合う時間を設けました。
「うまくいかなかった場面も認めて振り返っている」「焦っている時の聞き方を工夫したい」など、現場でのリアルな学びが共有され、着実な定着が感じられました。


2. 主な研修内容

今回の研修では、コミュニケーションを多面的に捉えながら、組織を活性化する具体的なスキルを体験的に学びました。

◆ 1. マネージャーゲームとリフレクション

「なぜ難しいのか?」を自問しながら、自身の言葉の使い方や伝達の癖を見つめ直しました。
単なる「伝える」ではなく、「伝わる」ための構造を意識することの大切さを確認しました。

◆ 2. Google社の“プロジェクト・アリストテレス”

高い生産性を誇るチームに共通する要素として、Google社の研究結果を紹介しました。

  • 心理的安全性(サイコロジカル・セーフティ)
  • 構造と明確さ
  • 信頼性
  • 仕事の意味
  • 影響(社会へのインパクト)

中でも「心理的安全性」が最も重要であることを学び、
ハーバード大学のエイミー・エドモンドソン教授の定義
「チーム内でリスクをとっても大丈夫だという信念が共有された状態」を紹介しました。

◆ 3. 流れ星のワーク

「同じ指示を聞いても、解釈は人それぞれ」ということを体感するアクティビティ。
沈黙の中で絵を描くこのワークでは、「人の違いは間違いではない」という気づきが多くの方に生まれました。
特に“家の前”“渡り鳥”“月”など、細部の表現の違いを通して、解釈の多様性を共有しました。

◆ 4. クルーザーの物語

チームでの意思決定をテーマにした演習では、順位づけを通してコミュニケーションの特性を可視化。
3つの問い——「具体的には?」「なぜ?」「他には?」——を使い、話し合いの質を高めることを意識しました。
チームで“答え”を導くプロセスの中に、相互理解と信頼の重要性が浮かび上がりました。

◆ 5. 価値観とチーム

後半では「価値観(ビリーフ)」に焦点を当てました。
それぞれが大切にしている信念を共有することで、判断基準や行動の一貫性が生まれ、帰属意識が高まることを学びました。
「価値観の違いを理解し合うことが、心理的安全性の土台になる」というメッセージが印象的でした。


3. 参加者の反応と学び

  • 「チームで話すうちに、自分の伝え方の癖に気づいた」
  • 「心理的安全性を高めるために、まず“否定しない”姿勢を意識したい」
  • 「流れ星のワークで、人それぞれの受け取り方の違いを体感できた」

参加者の皆さんが積極的に意見を交わし、学びを自分ごととして捉える姿勢が印象的でした。
“考える時間”と“共有する時間”のバランスが生まれ、職場での行動変容につながる確かな土台が築かれたように感じます。


4. 講師としての振り返り・今後の工夫

  • チームごとの特徴が出ており、同じ内容でも議論の深まり方に違いが見られました。
  • 次回以降は、「観察」→「目標契約」→「振り返り」→「フィードバック」のサイクルをさらに実践的に扱う予定です。
  • ワークの体験と理論の結びつきをより明確にし、現場での実践支援につなげていきたいと感じました。

5. 感謝の言葉

ご参加いただいた皆さま、そして運営を支えてくださった担当者の皆さま、ありがとうございました。
次回以降も、皆さまの現場での実践が一層深まるよう伴走してまいります。

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この記事を書いた人

株式会社タニタの創業ファミリー。
同社の営業・新規事業・新会社立ち上げ、海外における役員経験を経て独立。株式会社タニタ前代表取締役社長の最も近くで、その経営学を学び、赤字企業だったタニタを成長させた「タニタの成功法則」を受け継いできた。

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