優良企業が失敗する理由
・顧客の声に耳を傾ける。
・求められたものを提供する技術に積極的に投資する。
・利益率の向上をめざす。
・ 小さな市場より大きな市場を目標にする。
これら優れた経営慣行そのものが、有効であるのは間違いないのだが、「イノベーション(革新)」を起こすためには邪魔になるという。みごとな成功をおさめてきた企業の有能な経営陣が、最高の経営手法を使って、企業を失敗に導くことがあるのは以下の理由から。
①今のところ顧客の役に立つとは思えない製品や技術について、顧客から聞くことができない。
(「改善」に取り組むには、顧客と緊密な関係を保つことが重要だが、「革新」に取り組む際には、誤ったデータの源になりかねない。)
②革新的技術の追求に資源を集中させることが難しい(まだ求められていないから)
③革新的技術を、現在の主流顧客に無理やり合わせようとする。革新的技術は、その特性を評価する新しい市場を開拓することによって成功する可能性が高くなる
④たいていの組織の能力は、経営者が考えるよりはるかに専門化されており、特定の状況にのみ対応できるものである。過去に取り組んだ問題には対応できるが、新たな事に対応できない。
⑤革新的技術に直面した時、目標を定めて大規模な投資を行うために必要な情報は存在しないことが多い。成功している企業は改善的技術の失敗には寛容であるべきではなく、また寛容にはなれないため、革新的技術の失敗に寛容になることは難しい
⑥革新的技術の場合、先駆者は圧倒的に有利であり、リーダーシップが重要である。
革新的技術に直面した経営者に対するアドバイスは以下の通り。
①革新的技術の開発を、そのような技術を必要とする顧客がいる組織に任せることで、プロジェクトに資源が流れるようにする
②独立組織は、小さい勝利にも前向きになれるように小規模にする
③失敗に備える。最初からうまく行くと考えない。初期の努力は、学習の機会と考える。
④躍進を期待してはならない。早い段階から行動し、現在の技術の特性にあった市場を見つける。それは現在の主流市場とは別の場所になるかもしれない。新しい技術が新しい市場を創り出す。
個人的な体験では、③失敗に備える、④躍進を期待しないなどは、その部署の責任者レベルで補える部分があるが、①任せる組織自体の選定、②組織のサイズの選択は、トップの経営者でなくてはなかなかできないと思う。
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