親父の会議スタイル

親父(谷田大輔)は「意見」を大切にしている。「異見」と書いて「異なる物の見方」と説明する時もある。

本日の会議は、サービスの課金方法など具体的な作業を詰める内容。会議メンバーであるこちらも優秀な元経営者は、優秀な担当者に「どっちがオススメ?」と決断を担当者に任せようとしていた。担当されている方も十分優秀なので、特に僕自身は違和感がない。が、親父は違った。喋りながら立ち上がってホワイトボードに自分の理解を書き出す。お世辞にもまとまっているとは言えない内容。ただ、結果としては、いろいろな意見(異見)が出て、全員で方向性が見えた会議となった。会議後に昼食を取りながら親父と話すと、「タニタ社役員ともずっとこのスタイルでやってきた」と話すし、「昨日もやっていた」との事で、僕にとっても見慣れた光景である。

 

分析するに、親父が見えている景色を共有することで、他の人も同じ物を見ながら、それぞれが見えている景色を共有する場を提供しているように見える。そして、これは今日思ったのだが、彼が会議の一切の責任を引き受けて、担当者や参加者が何か言いたくなる状態を作ってるようにも感じた。ある意味、彼がいることで僕達は無責任に思い付いたことを言えてしまう状態ができているのではないか。「人生万事己因(じんせいばんじおのれがもと)」。全てのことは自分に原因がある。親父の好きな言葉だ。

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この記事を書いた人

株式会社タニタの創業ファミリー。
同社の営業・新規事業・新会社立ち上げ、海外における役員経験を経て独立。株式会社タニタ前代表取締役社長の最も近くで、その経営学を学び、赤字企業だったタニタを成長させた「タニタの成功法則」を受け継いできた。

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